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2021-05-18

寿司屋物語大井町帰還編9 今後の営業について

皆さま日頃から当店を応援頂きありがとうございます。
現在予約がなく平日は2週連続でお休みとして週末のみ営業という形になっております。
緊急事態宣言延長、時短営業、お酒の販売禁止令など我々飲食店にとって相変わらずの向かい風の環境となっております。
今月末で緊急事態宣言が解除されるとは思いますが相変わらずの時短営業要請は続くのではないかと思います。
コロナ禍になり一年が経ちましたが完全に日本は封じ込めに失敗しました。
その皺寄せが我々飲食店に来てるように感じてしまいます。
特に今回の酒類販売禁止から予約もキャンセルとなり平日の予約がなくなりましたので平日休業となりました。
お刺身やお寿司にお酒はつきものですからお酒が出さないとなるとお客様はお見えになりません。。
今後についてずっと悩んでおりました。
今後の営業についてスタッフともよく話し合いました。
そして市場をはじめ各仕入れ業者さんともお話しさせて頂きました。
その結果今後の営業は下記の通りとする事を決断しました。

当店は小池東京都知事から休業要請及び時短営業、酒類提供の禁止などの要請には恐れ入りますが協力致しません。

当然ながら国や都からの協力金はいただきません。
本来の通常通りの営業時間及び酒類提供致します。

理由
①一年間休業及び時短営業の要請に従って参りましたが特に今回の酒類販売の禁止に全くの整合性がないと思われること、酒類販売禁止によりキャンセルが相次ぎこのままでは経営が成り立たないため。
②このまま休業ということになると市場をはじめ酒屋さんなど各仕入れ業者さんが倒産する恐れがあるため。
③アルバイトスタッフの雇用維持のため。

特に②ですが市場の仲買いさんや酒屋さんには殆ど補償がない状態です。
19年間市場に通ってますが通常時を10とすると現在は3程度の飲食店しか仕入れに来ません。
そして仕入れ量も少ないです。

毎日閑散としております。

毎日行き場のない魚が市場にあります。
生産者の方々も市場での消費がないので立ち行かない。
我々飲食店は自分だけで商売をしているのではなく仕入れ先と連動しております。
酒屋さんが先日集金に来た時に「ほんとに危ないです!なんの補償もなくこのままではどうしようもありません!」と半ば悲鳴を上げておりました。

我々店舗は金額はともかく協力金を頂くことができますが現在彼ら仕入れ先は殆ど補償がありません。

このままでは倒産する会社が増えるでしょう。

私の様な小さな店でも仕入れ続ける事で仕入れ先を応援させて頂きたいと思います。

アルコールを摂取するとウィルスが100倍感染するとか21時以降活発化するという科学的根拠があるのでしたらちゃんと要請に従います。

でも何も立証されてません。

私は席を減らして密にならない様にしながら換気、通気を絶えず心掛け手指の消毒及び店内の衛生状態を維持していくことで対応します。

そしてかねてより申し上げておるのですが「時短営業することにより来店時間が密集してしまいかえって感染リスクが上がる可能性がある」と考えてます。

私が思うに営業時間に幅を持たせ来店時間をバラバラにすることが感染リスクを下げることに繋がると思います。

GW明けの電車を減便したらかえってラッシュになってしまったというのがニュースになってましたがまさしくそれに近いことだと思います。

当店は入り口と厨房に勝手口があり絶えず換気している状態です。

4月はクラウドファンディングの締め切り月とあり400名を超えるお客様が来られましたが幸い当店から感染したという報告は届いておりません。

もちろん今までが大丈夫だからこの先も絶対大丈夫というつもりはありません。

リスクはあります。

油断しているわけではありません。

ご家族に基礎疾患をお持ちの方がいらっしゃるご家庭もあるでしょう。

私も83才の母と同居しております。

そして長女は4月から某大学病院(コロナ引き受け病院)の看護師として最前線で働いております。

何しろ私自身が1番感染してはいけない立場です。

私の営業方針にご批判もあるかと思います。

なので「食べに来てください」とは申し上げません。

勝手ながら今後の営業方針をお伝えさせて頂きました次第です。

今後も今迄以上に衛生に細心の注意を払いお客様が安心してお食事が出来る様にスタッフ一同努めて参ります。

皆さまが安心して笑顔でご家族、お友達や恋人同士とお食事を楽しんで頂ける日が戻ることを心より願っております。

長文、駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

寿司さいしょ

店主税所伸彦